サッカーの2002年ワールドカップ(W杯)日韓大会のポスターを制作したことで知られる新潟県十日町市出身の書芸家、平野壮弦さん(60)の作品展が同市稲葉の「星と森の詩美術館」で開かれ、墨で描いた線や書など49点が展示されている。
平野さんは小学生の時に書を始めた。新潟大学を卒業して中学校の英語の先生になったが、30歳で退職。「書芸術の本質は字の上手下手にあらず、線にあり」との信念のもと、東京を拠点に創作を続けている。
会場には、紙からはみ出るほど勢いよく書かれた文字や、縦横無尽に筆を振るった線など多彩な作品がずらり。W杯のポスター、日本酒のラベル、パステル画も並べられている。
平野さんは「伝統を大事にしながら新しいものを生み出していけたらうれしい。書を通して人と人の心を結ぶことができたらと思っている」と話していた。
9月26日まで。火曜休館。入館料は500円、小中学生は200円。平野さんのギャラリートークが9月5日午前10時半から行われる。申し込みは同美術館、025(752)7202。