北安曇郡白馬村の白馬高校の国際観光科2年生22人が25日、村内のスキー場ふもとの旅館2軒を貸し切って1泊2日の宿泊プランで客を受け入れる「高校生ホテル」を始めた。訪日客が多い白馬の特徴を生かした看板授業で昨年は新型コロナウイルス感染拡大で中止し、2年ぶり。教室では得難い体験を積んでいる。
保護者ら12組25人が宿泊した「しろうま荘」では、生徒11人が手分けしてフロントや館内の案内、配膳、清掃を担当。夕食時、生徒が覚えた説明をしながら料理を提供すると、客も明るい反応でもり立てた。会話を弾ませる支配人の姿を目の当たりにし、気付きを得たと話す生徒もいた。
国際観光科は生徒減少に伴い統合や募集停止を迫られていた2016年度に開設し、全国から生徒を募集している。名古屋市出身の中村未来さん(17)は、研修期間が短く仕事を覚えられるか不安ばかりだったとしつつ「うまくできなくても笑ってもらえた。技よりも相手を思う気持ちが大事と学んだ」と話した。