軽井沢の別荘でキーンさんが使用したタイプライター(手前)や机が並ぶ企画展

軽井沢の別荘でキーンさんが使用したタイプライター(手前)や机が並ぶ企画展

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ドナルド・キーンさん生誕100年 夏に滞在の軽井沢で企画展

信濃毎日新聞(2022年7月19日)

 軽井沢町の文学館「軽井沢高原文庫」は、2019年に亡くなった日本文学研究者のドナルド・キーンさんの生誕100年を記念する企画展を開いている。キーンさんが約50年間、夏季を別荘で過ごした軽井沢との関わりや、その生涯を知ってほしいと企画。キーンさんの著作や写真のほか、別荘で使っていたタイプライターや机などを展示している。10月10日まで。

 1922(大正11)年に米国で生まれたキーンさんが日本文学に関心を持つようになったのは、大学生の時に出合った源氏物語がきっかけ。戦時中に日本語を習得し、終戦後は京都大などで学んだ。多くの日本文学を翻訳し、日本文学の歴史に関する本も執筆した。

 企画展はキーンさんのこうした経歴を紹介しつつ、翻訳を手がけた文学作品や原稿を展示。谷崎潤一郎ら文豪との親交についても、写真やパネルで紹介している。別荘で使った机やタイプライターのほか、愛用したマグカップも展示。キーンさんが町内のスーパーで買い物する様子を収めた写真も飾った。

 約200点の展示物の多くは、軽井沢の別荘や東京の自宅に保管されているもの。養子のキーン誠己(せいき)さんの協力を受けて展示した。

 キーンさんに何度か会ったことがあるという副館長の大藤敏行さん(59)は「背筋が真っすぐな方だった」と振り返り、「キーンさんが過ごした軽井沢で人生や作品に触れてほしい」と話している。高校生以上800円、小中学生400円。

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