館内には、藤田嗣治がモチーフとして好んだ少女像や猫などの絵画が並ぶ

館内には、藤田嗣治がモチーフとして好んだ少女像や猫などの絵画が並ぶ

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藤田嗣治の油彩やデッサン、独自の世界に浸る 「軽井沢安東美術館」10月8日開館

信濃毎日新聞(2022年10月3日)

 日仏両国で活躍した画家、藤田嗣治(レオナール・フジタ、1886~1968年)の作品を集めた「軽井沢安東美術館」が8日、軽井沢町軽井沢東にオープンする。藤田の作品のみに特化した美術館の開設は国内初で、1日は関係者向けの内覧会が開かれた。「エコール・ド・パリ(パリ派)」の一人とされ、繊細な線描など独自の作風で、今も人気の高い藤田の世界に浸ることができる。

 投資ファンド運営会社会長の安東泰志さん(64)=東京=が、自身の収集品を収蔵・展示する個人美術館として建設した。鉄筋コンクリート2階建てで延べ床面積は約1400平方メートル。展示室やカフェの他、80席分のスペースを持つ「サロン」はコンサートや、旅先で余暇と仕事を両立するワーケーションの場に活用する。

 開館記念として来年2月中旬まで、収集した藤田の初期から晩年までの作品約180点のうち約150点を展示する。安東さんが軽井沢で最初に出合い、約20年にわたる収集の出発点となったという猫や少女像の油彩やデッサンなどが中心。宗教画や絵付けしたガラス瓶なども並ぶ。

 これまでは自宅で鑑賞していたという安東さんは「仕事で悩みがあると、少女像の前で自問自答し、癒やされた。幅広い人に見ていただきたい」。館長の水野昌美さん=東京=は「藤田への愛があふれる美術館と自負している。ファンのみならず、多くの方が軽井沢を訪れるきっかけになればいい」と話していた。

 開館時間は4~10月が午前10時から午後5時まで(11~3月は午後4時まで)。休館は水曜(祝日の場合は翌日)。観覧料は一般2千円(高校生以下半額、未就学児は無料)。8日は午後1時にオープンする。

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