車体にかんざしを差したような外観から「おいらん車」の愛称で知られるオヤ31形客車が8日、富山県内路線を通過し、全国から鉄道ファンが詰めかけた。
車両は線路際の標識や構造物が接触しないかを計測する「建築限界測定車」として、JR西日本で使われてきた。計測時には「矢羽根(やばね)」と呼ばれる無数の棒が車体から突き出る。新潟県のえちごトキめき鉄道が購入し「直江津D51レールパーク」で展示する。
機関車と連結した車両は午後1時半ごろ、富山市北代のあいの風とやま鉄道を通過。カメラを構えたファンが沿線で盛んにシャッターを切った。えちごトキめき鉄道の担当者は「パークの目玉にしたい。珍しい車両なので富山からも見に来てほしい」と話した。