飯田下伊那地域の菓子店など13店は、南信州産の日本ナシを使った菓子や料理の提供を始めた。県やみなみ信州農協(本所・飯田市)などによる「日本なし産地再生プロジェクト」の一環。地元の日本ナシの魅力を地域や観光客に向けて発信する狙い。
店主らによると、ナシは水分が多いため加工が難しく、県内には土産品の原料で扱う例は少ないという。プロジェクトのメンバーが今春、菓子店などに商品開発を呼びかけ、ナシの収穫時期に合わせて販売を開始した。
完成した商品は大福やタルト、ケーキなど17種類。飯田市育良町の「ノエル洋菓子店」は、ナシのコンポートをミキサーで刻み、シフォンケーキの中に入れた。店主の宮沢忠さん(63)は「各店舗が協力したキャンペーンを通じて、ナシの魅力が広く伝わってほしい」と期待していた。
10月31日まで。期間中、参加店の前にのぼり旗を置くなどしてPRする。