橋元養蜂園の蜂蜜を使った「蜂蜜酒」のケンポナシ(左から1、2本目)と桜百花(同3、4本目)

橋元養蜂園の蜂蜜を使った「蜂蜜酒」のケンポナシ(左から1、2本目)と桜百花(同3、4本目)

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ハネムーンの語源はコレ!新潟市秋葉区の養蜂家夫妻が"世界最古"の酒「ミード」発売 自然の恵みギュッ、ほのかに甘い蜂蜜酒♡

新潟日報(2023年9月5日)

 新潟市秋葉区覚路津の養蜂業「橋元養蜂園」の天然蜂蜜を使った「蜂蜜酒」が8月、発売された。世界最古の酒ともいわれる「ミード」という醸造酒で、新潟県内では珍しい。園を営む橋元友哉(ゆうき)さん(33)、かおりさん(34)夫妻は「山で採れた自然の恵み。ほのかな甘みが感じられるワインでも日本酒でもない味を楽しんで」とPRする。

 橋元養蜂園は、秋葉区金津地区や五泉市村松地区などに養蜂場を持つ。年間約7トンの蜂蜜を生産し、直売所などで販売。約160の巣箱で採蜜用のミツバチ約500万匹を飼育する新潟県内最大規模の養蜂園だ。朝採りで糖度が高く、巣箱の工夫で雑味のない蜂蜜は、県の品評会で最優秀賞の受賞歴もある。

 祖父の趣味が養蜂だった友哉さん。幼少期の「タンクからこっそり食べてた蜂蜜がすごくおいしくて」との思い出から2012年、地元東区から祖父と胎内市などに通い、養蜂を始めた。専業養蜂家の下で修業し、15年に独立。17年、空き家だった現在の場所に移住し、結婚を機にかおりさんも家業に入った。

 友哉さんは「里山があって自然豊か。いろんな花がある秋葉区を本拠地にしたかった」と語る。

 ミードは蜂蜜と水、酵母を発酵させて造った酒で、蒸留酒に蜂蜜を溶かしたリキュールとは異なる。橋元養蜂園の蜂蜜酒はフルーティーな香りの「ケンポナシ」と、サクラと百花蜜をブレンドしたすっきりとした甘さの「桜百花」の2種類。アルコール分はケンポナシが10%、桜百花が12%。ストレートやロック、カクテルがお薦めだ。

 中世の欧州では結婚式から1カ月、新郎がミードを飲む習慣があったことから「ハネムーン(Honeymoon)」の語源とされる。友哉さんが5年前、自分たちの結婚式でミードを振る舞いたいと考えたのをきっかけに、食品製造業のエコ・ライス新潟(長岡市)が販売元として協力。清酒と製造免許が異なるため、県内では生産できる酒蔵が見つからなかったが、埼玉県秩父地方の醸造所に依頼し、約1600本の製造販売にこぎ着けた。

 シンガポールや台湾での販売が決まるなどエコ・ライス新潟が販路拡大を進めている。

 新型コロナウイルスの影響で、橋元さん夫妻の結婚式は延期になったまま。2人は「ミードを出す夢がかなうね」と笑顔を見せ、友哉さんは「販売を軌道に乗せ、秋葉区に醸造所を造りたい」と力を込めた。

 375ミリリットル入り、3960円(税込み)。エコ・ライス新潟のウェブサイトや、五泉市のラポルテ五泉で購入できる。問い合わせはエコ・ライス新潟、0258(66)0070。

詳細情報

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