能登の魅力発信を進める女性団体「のとルネ実行委員会」が七尾市ゆかりの偉人3人を「イケメン風」にキャラクター化し、歴史や文化を発信する取り組みを始めた。加賀藩祖前田利家、画聖長谷川等伯、能登畠山7代当主畠山義総(よしふさ)を細身、長身の爽やかな笑顔を浮かべるデザインで表現。市内の名所でスマートフォンをかざすと「案内人」として表示される仕組みを作り、七尾巡りのきっかけにしてもらう。
偉人のキャラクター化は国民文化祭(いしかわ百万石文化祭2023)に合わせて進めた。それぞれ赤、緑、青を基調とした衣装に、「槍の又左(またざ)」と呼ばれた利家は槍、「天下の絵師」である等伯は筆、七尾の文化的土壌をつくった義総は畠山氏の家紋入りの扇子を持たせた。
ゲームやアニメでは戦国武将などをイケメンキャラとして描くことが定着している。末森城(現宝達志水町)が登場する漫画「花の慶次」では、利家のおいに当たる前田慶次が根強い人気で、ゆるキャラではないデザインで若者や歴史好きの女子「歴女」に親しみを持ってもらおうと考えた。
のとルネ実行委はAR(拡張現実)技術を使い、七尾城跡や小丸山城址公園などでスマートフォンをかざすと、キャラが登場してクイズなどを楽しめる催しを計画している。グッズ製作も検討しており、山﨑香織代表は「多くの人に七尾の偉人を知ってもらい、足を運ぶきっかけになればいい」と期待している。