移設した本尊の前で手を合わせる南谷住職=七尾市小島町の實相寺

移設した本尊の前で手を合わせる南谷住職=七尾市小島町の實相寺

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被災の寺、15日に涅槃会 七尾・實相寺 車庫に本尊、伝統つなぐ

北國新聞(2024年3月13日)

 地震により本堂に被害があった七尾市小島町の日蓮宗實相寺(じっそうじ)で15日、釈迦(しゃか)の遺徳をしのぶ涅槃会(ねはんえ)法要が営まれる。小島町の「山の寺寺院群」にある日蓮宗の6寺院が持ち回りで行っているもので、今年は開催が危ぶまれたが、車庫に仮本堂を作り、コロナ禍も休まず400年以上続けてきた伝統行事をつなぐ。

 實相寺は1566年に開山し、本堂は江戸時代に建立されたと伝わる。本堂は柱が折れたり、祭壇が崩れたりする被害があった。實相寺の36代目南谷清覺(しんがく)住職(59)は「再建にはだいぶ時間を要する」とため息をつく。寺は断水が続いており、南谷住職は避難所の小丸山小に身を寄せている。

 本堂で法要はできないが、共同で法要を営む寺の住職らから「お経を上げるだけでもやらないか」と励まされ、簡素な形で開催することを決めた。無事だった車庫に本尊と祭壇を移し、木の板や畳を敷いて準備を整えた。

 今回が地震後初の寺の行事となり、南谷住職は「たくさんの人にお参りに来てほしい。地震からの復興も祈りたい」と話した。

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