羽咋市の菓子・パン5店舗の職人でつくる「羽咋をかし製造部」は、羽咋の名水「御陵山(ごりょうやま)の水」をイメージした新たな菓子「薄衣(はくい)」を創作した。31日の発売を前に29日、羽咋神社に奉納され、関係者が名物に育つよう祈願した。
御陵山の水は羽咋神社境内の湧き水で薬水として知られる。メンバーはこの水を使った菓子で羽咋を盛り上げようと、案を練ってきた。薄衣は和菓子と洋菓子の技を融合させ、手水(ちょうず)の水面(みなも)に花びらが浮かぶ情景を表現。透明感ある寒天とペクチンの層で桜の花の塩漬けを挟んだ。花びらは季節ごとに変えていく。
御陵山の水は能登半島地震でも枯れず、神社ではメンバーらが「末永く愛される銘菓になるように」と玉串をささげた。八野田聡さん(50)は「羽咋の季節と物語を乗せて売り込みたい」と話した。
5個入り1890円(税込み)。八野田、あさお樹庵、佐吉庵、ベルン、モリモトの5店舗のほか、商店街のイベントなどで販売する。一行は市役所を訪れ、岸博一市長にも報告した。県中小企業団体中央会が開発に協力した。