佐久市岩村田と安原にまたがる「おもいつき農園」で、ミズバショウが見頃を迎えている。約6千平方メートルの園内に約2千株が育つ。今年は例年より1週間ほど早い3月下旬に花を包む白い苞(ほう)が開き始め、4月末まで楽しめそうだという。
農園は鼻顔(はなづら)稲荷神社から南へ約300メートルに位置。市内の会社役員森角忠(もりかくただし)さん(73)が白馬村の小川で見たミズバショウに引かれ、20数年前に「思い付き」で始めた。湧き水が出る休耕田にミズバショウを植え、地元住民らと管理。秋には近くの公園を清掃するボランティア団体から落ち葉をもらい、堆肥として園内にまいた。
農園は無料で入園でき、2日に写真撮影に訪れた市内の伊藤章(あきら)さん(70)は「地元にこんな場所があるなんて最高。毎年楽しみにしている」。森角さんは「楽しんでもらえるのが一番。今年は園内の桜との競演も見られるかもしれない」と話した。