年縞(ねんこう)研究の第一人者、立命館大の中川毅教授による展示解説が6月20日、福井県若狭町の県年縞博物館で開かれた。展示されている年縞標本は、凍結乾燥し樹脂で固める高度な技術で作られているなどと説明した。
中川教授は毎年1回、同博物館で展示解説を行うナビゲーターの研修を受け持っている。今回初めて一般公開し、ナビゲーターや来館者10人が受講した。
中川教授は、水月湖に7万年分の45メートルの年縞がたまっている理由について▽湖の底に酸素が含まれていないため魚などが生息せず地面が掘り起こされない▽川は三方湖に流れ込んで土砂を落としてから水月湖に流れていくため、土石の流入がない-などが要因とした。年縞から確認できる火山灰も説明した。
展示解説は7月中旬にも行う。申し込み不要。問い合わせは同博物館=電話0770(45)0456。(