南砺市山間部の冬の暮らしの魅力を発信する短編映画の撮影が、2月中旬から利賀地域を中心に行われる。監督は、10年以上にわたって地域密着型映画の制作に携わり、内閣府の地域活性化伝道師に任命されている林弘樹さん(埼玉)。本年度内に完成させる予定で「山の暮らしには、目に見えない大切なものがあることを多くの人に伝えたい」と意気込んでいる。
映画は、雪深い地域ならではの魅力がある南砺市の山の生活をアピールしようと、市の「TOGA国際芸術村を核としたクリエイティブビレッジ構想」の一環で制作される。仮題は「太陽は胸の中に」。林業に携わる一家の子どもの目線で、山あいの人々の営みや生きる力を7分間の物語で表現する。
伝統行事の初午(はつうま)や古民家などを映像に取り入れながら利賀地域を中心にロケを行い、平、上平地域でも合掌造り家屋など風景の撮影を行う計画。完成後は市内で試写会を開くほか、インターネット配信も実施する。
15日は林さんとカメラマンの井島健至さん(横浜)、プロデューサーの武藤直樹さん(埼玉)が、利賀地域で撮影場所を下見した。
3人は「地元の人々が当たり前に経験している自らの暮らしの良さを再認識できる作品にしたい」などと話している。