福井県坂井市のシンガー・ソングライター、ヒナタカコさんが3月10日、デビュー10周年記念コンサート「ヒナタカコwithスペシャルカルテット 3月のプロローグ」(福井新聞社後援)を同市のみくに未来ホールで開く。「多くの出会いと学びがあった10年は、全てが自分の糧になった」と話し、県内外で活躍する旧知の演奏家らとともにオリジナル曲を披露する。
大阪音楽大学器楽科でピアノを学び、2008年にアルバム「潤(じゅん)-jun-」でデビュー、これまでに10枚のCDをリリースしている。14年に開校した坂井高校の校歌や、16年に坂井市のテーマソングを作詞作曲するなど地域に根差した活動を展開。実家は浄土真宗の寺院で自身も僧籍を取得し、県内外の寺院でのライブ活動も行っている。昨年11月には「人と生きものたち」がテーマの新曲「ひとつの星で」を書き下ろした。
「自然の巡りの中で人は生かされている」というテーマを歌で体現するため、15年に東京から古里に拠点を移した。「歌を聴いて郷土の景色や思いを感じてもらえるように、私自身が心豊かな人に成長する」と胸に刻む。
10日に共演するのは福井市出身の荒井結さん(チェロ)、西川茉利奈さん(第1バイオリン)、村津瑠紀さん(第2バイオリン)、村田恵子さん(ビオラ)。いずれも長い友人でこの日のために結成した。「自身の音楽のルーツであるクラシックな音の世界を堪能してほしい」とも話している。11月23日には、10年間の集大成と位置づける公演を福井市の県立音楽堂で開催する。
3月10日午後2時半開演。全席自由一般3千円、学生1500円。同ホール、ハートピア春江などで販売。問い合わせは同ホール=電話0776(82)7200。