南砺市福光地域から金沢へと通じる古道「朴坂(ほおさか)峠」を紹介する看板が同市坂本(福光)に完成し、29日、約20人が看板の案内を見て古道を散策した。
朴坂峠は奈良時代に開かれた官道。坂本地区から医王山を越え、金沢市二俣町につながるルートで、加賀藩主も通ったことから「殿様(とのさま)道」と呼ばれている。かねてから南砺市指定史跡であることを紹介する看板が設置されていたが、傷みが進んでいたため住民らが市に修復を要望していた。
完成した看板は縦90センチ、横1メートル36センチ。峠の歴史のほか、道に沿って安置されている石仏の場所や写真を記した地図が新たに盛り込まれた。
29日は市民大学講座の一環で、約20人が峠を散策。講師を務めた上田伸一市文化財審議委員と土居敬生県文化財保護指導委員が、参加者に看板を紹介した。