伊那市長谷の鹿嶺(かれい)高原キャンプ場で9日、鹿肉を使ったカレーとブリトーの販売が始まった。長谷で野生鳥獣肉(ジビエ)料理を提供する宿「ざんざ亭」を経営する長谷部晃さん(47)が、今月限定で毎週日曜の昼に出店する。ブリトーは今回のために考案した。伊那谷の野菜や山菜、穀類と一緒にジビエを食べてもらう。
カレーの肉の食感は、シカの前脚や肩の肉を使って歯応えを残した。ルーは、野菜ペーストに酒かすやみそなどを使用。ブリトーは、鹿肉と豚肉を合わせた自家製ソーセージを、地元産小麦や雑穀で作った皮で包んだ。
ざんざ亭は新型コロナウイルスの影響で休業中で、ジビエ普及のために長谷部さんとキャンプ場が合同で企画した。同市の地域おこし協力隊員松井伸一郎さん(35)はカレーとブリトーを食べ、「鹿肉にくせがなくて食べやすい」と話した。長谷部さんは「気軽に食べられるメニューでジビエを味わってほしい」と話していた。