福井県坂井市の一般社団法人・丸岡城天守を国宝にする市民の会は、市と連携し10月1日から16日までの週末限定で「丸岡城 月待(つきまち)の宴」と銘打ったイベントを開く。日本一短い手紙コンクール「一筆啓上賞」をモチーフにした160基の行灯(あんどん)が城山にきらめき、市民がデザインした提灯(ちょうちん)を手に秋の夜の丸岡城を散策できる。天守のプロジェクションマッピングの映像も刷新される。
丸岡城では今春からプロジェクションマッピング「ヒカリ結び」事業を展開。天守のライトアップは好評だった一方、一筆啓上茶屋、お天守前公園から天守までの道が薄暗く、来場者のアンケートではこのエリアのにぎわいを求める声があり、新たな光の空間を演出することにした。
イベントは10月3週までの金曜、土曜(6日間)の午後6時から。同公園では模擬店、キッチンカーが出るほか、9日には和太鼓演奏やベリーダンスが予定される。
手持ち提灯は、高椋小3年の児童のデザインを基に70個を制作。券売所近くで500円で貸し出すが、同時に500円分の地域クーポン券を贈る。模擬店ブースや丸岡町商店連盟の加盟店舗などで利用できる。
古城を包む行灯は高さ50センチで、4メートル間隔で配置する。天守や桜、モミジをデザインし、市内高校の書道部員らの協力を得て、一筆啓上賞の入賞作品も書き写した。11月30日まで毎日点灯する。
天守を彩るプロジェクションマッピングは「未来創造」をテーマに大幅に映像をリニューアル。1回15分で、かつて丸岡城天守を囲んでいた「内堀五角形」をはじめ夕日や海、坂井平野の稲穂などを浮かび上がらせる。イベント期間中は午後7時から5回上映する(1日は午後6時半から)。