七尾市の能登島観光協会と能登島地区地域おこし協力隊の出島この美さん(34)は、能登島の歴史や地質についての豆知識を盛り込んだ「島歩きマップ」の第1弾となる向田町編を完成させた。30日、向田集会所で制作に協力した住民らにお披露目した。マップの詳細は後日、解説動画を撮影して配信する。
出島さんは、島の自然や文化に親しむきっかけにしたいと、昨年7月から住民への聞き取り調査を行い、情報を集めてきた。
マップには、海沿いに大カワウソの妖怪が出ると伝わる場所があることや、昔は子どもたちも向田の火祭りの準備を手伝っていたことなど、住民の思い出を載せた。
完成したマップは、島歩きイベントで紹介する予定だったが、新型コロナのため、動画配信に変更した。30日は、能登島の地層や環境を調査している辻誠一郎東大名誉教授(環境史)を招き、島の植生についての講演も行った。
マップはA2判の大きさに仕上げ、3月から観光協会の窓口などで販売する予定。全20町会分の制作を目指しており、来年度は二穴町を調査する。