福井県あわら市郷土歴史資料館で、冬季テーマ展「ちょっと昔の米作りと道具たち」が開かれている。大正時代から昭和40年ごろまで使われた農具30点が、当時の様子を伝える写真とともに展示されている。
現代は機械を使った農業がほとんどだが、人や家畜の力に頼っていたころの米作りについて知ってもらおうと企画した。
転がして苗の植え付けの目印を付ける「枠」、幅を決める「測り棒」は、市内の伊井地区で70年ごろまで使われていた。
牛馬に引かせて田を耕した「犂」や、土を細かく砕き平らにならした「マンガ(馬鍬)」など、家畜と共に使われていた農具を紹介。はさ掛けをするときに上る「クラカケ」、もみとわらくずを選別する「唐箕」、足踏み脱穀機も並んでいる。
資料館の担当者は「昔の米作りの大変さを知ってほしい。農作業で実際に使ったことがある人には懐かしんでもらえたら」と話している。
5月8日まで。観覧無料、月曜、第4木曜休館。