上信越高原国立公園から分離する「妙高戸隠連山国立公園」にある戸隠連峰=2014年1月、長野市

上信越高原国立公園から分離する「妙高戸隠連山国立公園」にある戸隠連峰=2014年1月、長野市

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名称「妙高戸隠連山」に 上信越高原国立公園の西部地域

信濃毎日新聞(2015年1月20日)

 環境相の諮問機関、中央環境審議会の自然環境部会は20日午前、東京都内で開き、上信越高原国立公園の西部地域(長野、新潟県)を分離し、全国32カ所目、県内5カ所目となる「妙高戸隠連山国立公園」を新たに設置すると決めた。同日午後、望月義夫環境相に答申、3月の告示で指定する。

 この日の部会には25人の委員のうち16人が出席。2人の委員から「国立公園が愛されるきっかけとなる名称が良い」「場所も歴史も聞いて分かる」として「妙高戸隠」を推す意見が出た。「信越高原」を推す委員も1人いた。

 部会長の武内和彦・東京大サステイナビリティ学連携研究機構長は「地域の方々の思いを名称に込めたい」とし、独立した山が集まる意味で「連山」を付けた「妙高戸隠連山国立公園」を提案。野尻湖、黒姫山などの地元地域が「国立公園」の後に「野尻湖」「黒姫山」といった個別名称をそれぞれ付けて発信し、地域活性化に生かしてほしいとの考えを示した。

 名称について環境省長野自然環境事務所(長野市)は15日、西部地域の関係6市町村の首長らから意見聴取したが、まとまらなかった。この日の部会には、上水内郡信濃町と飯綱町、北安曇郡小谷村、新潟県糸魚川市が求める「信越高原」、長野市が求める「妙高黒姫戸隠高原」、同県妙高市が求める「妙高戸隠」の3案が提案された。

 浅間山や志賀高原など火山が中心の東部地域(小諸市、下高井郡山ノ内町など)と、火山ではない山を含む西部地域とでは特徴が異なることが同省の調査で判明。同省は昨年4月、西部地域を分離して新たな国立公園に指定する方向を示した。

 県内には上信越高原のほかに中部山岳(大町市、松本市など)、秩父多摩甲斐(南佐久郡川上村)、南アルプス(伊那市、飯田市など)の4国立公園があり、新規指定は1964(昭和39)年の南アルプス以来、51年ぶりとなる。

 この日の部会は、甑(こしき)島国定公園(鹿児島)の新指定と、三陸復興国立公園(青森、岩手、宮城)の区域拡張も決めた。

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