長野県 北陸新幹線

新幹線延伸で長野から新たな道 新潟へより安く、関西へ快適に

信濃毎日新聞(2015年3月9日)

 14日の北陸新幹線(長野経由)金沢延伸開業で、在来線を乗り継ぎ新潟や大阪(新大阪)方面へ向かう新たなルートが生まれる。JR東日本によると、新潟方面の新ルートは、長野県内から高崎経由で上越新幹線に乗り換える現行の旅程より料金が安くすむ。関西方面の新ルートは料金は高くなるものの時間はわずかに早くなり、北陸新幹線の新型車両E7(W7)系の利用で長時間移動の疲れの軽減なども期待できそうだ。

 長野駅から新潟駅に向かう場合、現在は長野新幹線で高崎駅まで出て上越新幹線に乗り換えるのが一般的。金沢延伸開業後は新幹線で上越妙高駅に向かい、上越妙高―新潟間に新設される特急「しらゆき」に乗り換えるルートができる。所要時間は最短2時間25分で、高崎経由より約20分遅くなるが、自由席料金は6550円で5千円以上安くなる。また、現在の路線で信越本線(直江津経由)の普通列車を利用するより2時間前後短縮できる。

 長野市の旅行代理店担当者は「一度高崎に出て新潟に向かうことに心理的な抵抗がある人も多い。特急『しらゆき』を利用すれば料金も安くなり、新潟方面への需要が高まる期待はある」と話す。

 一方、長野駅から新大阪駅へは、中央西線を走る特急「しなの」に乗り、名古屋から東海道新幹線で向かうことが多い。JR西日本によると、北陸新幹線の金沢駅で北陸本線などの特急「サンダーバード」に乗り換えれば、長野―新大阪間は最短3時間51分。名古屋経由より1分早いが、料金は1万4030円(かがやき指定席、サンダーバード自由席)で、名古屋経由(特急「しなの」自由席、東海道新幹線自由席)より3020円高くなる。京都駅へは金沢経由の方が9分ほど早い。

 年数回は関西出張があるという北信の会社員男性(44)は「延伸後、すぐに金沢経由で大阪に向かうことは少ないかもしれない」としつつ、長野新幹線で先行投入されているE7系について「快適性は高く、車内でパソコン打ちなどをするビジネスマン向け」と指摘。「金沢での在来線との接続がもっと良くなれば、出張で活躍するルートになりそう」と期待した。

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