上田市の上田城跡公園で8日、「上田城千本桜まつり」(実行委員会や市など主催)が始まった。この日は雪が舞い、日中の最高気温は4・3度と平年より12・3度も低い真冬並みの寒さ。それでも、公園内を彩る満開の桜を楽しもうと県内外から多くの観桜客が訪れた。夜には桜がライトアップされ、幻想的な雰囲気を醸し出した。
旧市民会館駐車場と公園管理事務所前を会場に行う「観光物産展」では、ご当地グルメ「美味(おい)だれ焼き鳥」の販売や、地元ゆかりの戦国武将真田氏の家紋「六文銭」の入ったストラップを作る体験コーナーなどが設けられた。期間中、約40店舗が並ぶ。
信州みそを使った「十勇士鍋」も無料で振る舞われ、思わぬ寒さに体をすくめた人たちが温かいサービスを味わった。毎年、祭りに合わせて同公園を訪れる上田東高2年の清水英樹君(16)=上田市中野=は、ライトアップされた桜に「例年よりもいい感じ。きれいな桜が見られてよかった」と話していた。
市公園緑地課によると、ソメイヨシノやシダレザクラなど園内の820本余の桜はほとんどが見頃で、今週末までは満開の桜を楽しめそうだ。市観光課は「寒くなったおかげで花が長持ちするかも。週末のにぎわいに期待したい」と話していた。祭りは19日まで。