御嶽山噴火後の旅館の努力を語る(左から)家高さん、池田さん、千村さん

御嶽山噴火後の旅館の努力を語る(左から)家高さん、池田さん、千村さん

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復興奮闘、若おかみ語る 木曽・王滝の旅館の3人

信濃毎日新聞(2015年5月29日)

 昨年9月の御嶽山噴火で宿泊や宴会のキャンセルなど観光に影響が出た木曽町、王滝村の旅館の若おかみ3人が28日、同町役場で開かれた「フリートーク講演会」に出席し、現状や客足を取り戻すための取り組みなどを語った。町民ら約30人が集まり、それぞれの思い、意気込みに耳を傾けた。

 木曽町開田高原の実家で子育てをしながら旅館業をしている千村由起子さん(36)は御嶽山噴火後、予約のキャンセルが相次いだ時、ブログで開田高原の生活ぶりを発信し、料金を下げた宿泊プランを用意した。10月下旬には客が戻り始め、今年5月の大型連休中も、例年より利用客が多かったという。「10年、20年後の地域のことを考えることが、経営にも結びつくと思う」とも話した。

 JR木曽福島駅前の実家の旅館で働く池田沙織さん(28)は噴火後、宴会自粛の影響も大きかったとし「宴会が再開されて元気が取り戻せた」とした。「観光客を呼ぶにはまず住民が住みやすい町にする必要がある」と語った。

 王滝村の実家で働く家高里永子さん(26)は昨秋、ミス日本酒の準ミスに選ばれたが、県代表になった大会の直前に御嶽山が噴火し、出場をためらった経緯を説明。現在は各種観光イベントに行った際、木曽地方をPRしているという。誤解して「王滝村は灰が降って大変でしょう」などと話す人も少なくないとし、「現状を知ってもらうことが復興の第一歩」と述べた。

 講演会は、木曽町の男女共同参画社会推進会議の総会に合わせて開かれた。

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