上松町の名勝「寝覚の床」近くにあり、老朽化のため2月から全面休業していた町所有、第三セクター上松観光開発運営の「ねざめホテル」が22日、新装オープンし、祝賀式典を開いた。隣地で一足早く完成して利用が始まっているマレットゴルフ場と合わせて、町の観光再生の拠点として期待されている。
式典には町職員のほか、改築内容を検討してきた委員会メンバーや町議、施工業者ら約50人が出席。田上正男町長は「木曽路を旅する人の滞在施設として、木曽地方の観光をけん引するようになってほしい」とあいさつした。式典後、参加者はホテル内を見学した。この日、団体客などの利用があった。
ねざめホテルは1963(昭和38)年に国民宿舎として開業。77年に増築した木造2階建ての「旧館」と、開業当初からあった部分を93年に建て替えた鉄骨2階建ての「新館」で営業してきた。
今回のリニューアルで、耐震基準を満たさなかった旧館を鉄骨2階建てに建て替え、新館も高齢者や障害者向けにエレベーターを新設、内装にヒノキの板を張るなどした。旧館は別館と呼び方を変え、部屋数も11和室から14洋室、1和室に増加。新館から名称を変えた本館の11和室と合わせて83人が宿泊できる。総工費は2億9300万円余。