競技かるたの川崎文義八段(27)=福井県越前市=が県勢初の名人位に輝いたのを記念して、福井県立こども歴史文化館(福井市)で企画展「かるた王国ふくい・川崎名人誕生記念展」が始まった。7日には川崎名人が来館し、日本一の技を児童らに披露した。
川崎名人は、山崎みゆき県かるた協会長が毎月講師を務めている百人一首教室に、ゲストとして登場。児童約30人や保護者を前に「小学1年生からかるたを始め、強くなりたい一心で練習してきた」と振り返り、「かるたの魅力と楽しさを知ってくれたらうれしい」と呼び掛けた。
その後、女性最高位のクイーン位を獲得した経験がある山崎会長を相手に、実演を披露。名人位を獲得したスピードで札を飛ばすと、会場からはどよめきと大きな拍手が湧き起こっていた。
同館の百人一首教室に初めて参加した小学4年の白藤穂乃香さんは「名人の速さにびっくり。私もこれから本格的にやってみたい」と話し、小学2年の橋爪榮希君は「僕も将来、名人になりたい」と目を輝かせていた。
企画展では、名人位の証しとして全日本かるた協会から受けた「允許状(いんきょじょう)」やカップを展示。川崎名人の横顔や、県内強豪選手が所属する福井渚会の活動、競技かるたの歴史などを解説している。5月15日まで。