木曽郡木祖村観光協会は本年度、カップルや良縁を求める人らに人気が出てきた同村小木曽の「縁結(えんむすび)神社」のPRに力を入れ始めた。ホームページを開設し、チラシも作った。男性が親指、女性が小指で境内にある木の枝で輪を作って結ぶと、2人は結ばれる―といった言い伝えや、村民の手作り商品やその販売場所も紹介。就職や進学など、さまざまな縁を結ぶ場所としてもアピールしたい考えだ。
神社は松本市奈川方面に抜ける境峠近くにある。ホームページでは、出雲大社からご神体が運ばれ、この地へ鎮座した―といった由来を紹介。神社に来て感じたことや、お願いしたいことなどの募集も始めた。
わら草履のストラップや、ハート形の模様が入ったフウセンカズラの種のほか、「縁結神社」の文字が入り、さまざまな動物が描かれた絵馬なども紹介。今後、縁結神社の消印入りの木製はがきを作る構想もあるという。
神社にくくり付けられた絵馬には「良縁がありますように」といった本人の願いだけでなく、「息子2人が良縁に恵まれますように」との親の言葉もある。4月に入り、村観光協会には神社に関する電話での問い合わせも増えているという。チラシには神社の由来や地図を載せた。
同協会によると、夏は月に100人以上、冬でも20〜30人程度が訪れるという。担当する村地域おこし協力隊員の井手英秋さんは「さまざまな縁を求めて人が来てくれればうれしい」と話している。