長野市松代町東条で7日、「東条あんずまつり」が始まった。尼厳(あまかざり)山南麓の畑に広がる計約5千本のアンズは、この日の暖かさで花がほころび始め、観光客や写真愛好者らが散策を楽しんでいた。
地元農家ら約30人による実行委員会が開き、9回目。委員長の相沢敏正さん(67)によると、まつりは5日からのスタートを予定していたが、3月の冷え込みなどの影響で開花が進まず、日程をずらした。ただ、開花の時期自体は例年並みという。
会場には、地元産のアンズのジャムやフルーツソース、おやきなどの販売コーナーを開設。8、9日は地元愛好者による音楽の演奏や手品、相撲甚句、コーラスなどの披露がある。天候次第では、一帯からは残雪の北アルプスとピンク色のアンズの花との対比を楽しめるという。
花の様子を見に訪れた近くの清水康子さん(76)は「花を見ながらご飯を食べるのが楽しみ。友人たちとまた来たい」。地域のアンズ栽培は高齢化や後継者不足が課題となっており、相沢さんは「松代がアンズの産地だと多くの人に知ってもらい、農家が畑を維持しようという意識を高めていけるといい」と話した。
まつりは16日までの午前9時半〜午後3時。入場無料。問い合わせは相沢さん(電話090・4756・2596)へ。