冬場に仕込んだ日本酒をひと夏寝かせて熟成させた「ひやおろし」の試飲販売が8日、福井市の西武福井店で始まった。新館地下1階の酒売り場に県内19蔵元の30銘柄が並び、熟成された"秋酒"の魅力を発信している。
秋限定のひやおろしは、まろやかな味わいが特徴。試飲ができる同店の販売コーナーは、県酒造組合の後援で開設し、今年で5回目。初日は報道機関向けの発表会があり、6蔵元の担当者が参加し、「上質な香りと味を秋の味覚とともに楽しんでほしい」などとアピールした。
参加した蔵元によると、ひやおろしの認知度は年々高まっており、売り上げも増加傾向にあるという。手間の掛かる山廃仕込みの純米酒と大吟醸酒を出品した田嶋酒造(福井市)の杜氏の田嶋雄二郎さんは「山廃仕込みの酒は力強い酸味があり、サンマなどに合う」と話している。
昨年好評だった「大吟醸ひやおろし」は5蔵元が、カップ酒は6蔵元が販売している。試飲販売の特設コーナーは26日まで。