「がんばる学校登山」をテーマに開いた座談会=17日、まつもと市民芸術館

「がんばる学校登山」をテーマに開いた座談会=17日、まつもと市民芸術館

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学校登山「ゆっくりと」提案 松本山岳フォーラムで座談会

信濃毎日新聞(2019年3月18日)

 山の魅力を発信し、安全な登山について考える「岳都・松本『山岳フォーラム』」(松本市、北アルプス山小屋友交会、信濃毎日新聞社などの実行委員会主催)は17日、2日間の日程を終えた。この日は識者の座談会「がんばる学校登山」や山岳映像の上映会があり、2日間で計約2400人が訪れた。

 座談会では、北アルプスの燕山(えんざん)荘社長の赤沼健至さんや国際山岳医の大城和恵さん、山岳ジャーナリストの菊地俊朗さんら5人が学校登山の歴史や維持、拡大していくための方策などを話した。

 赤沼さんは、学校登山に嫌な思い出を持つ子がいる背景について「登るスピードが速すぎるのでは」と指摘。全員が登れるゆっくりとした登山の手法を、学校にスタッフを派遣して伝える取り組みを紹介した。大城さんは、登山前1週間以内に風邪をひくなどした人は当日に体調を崩す恐れが強いとし、登山を取りやめるのを「ルールとして決めた方がいい」と提案した。

 穂高岳山荘の小屋番を務め、昨年亡くなった岐阜県飛騨市の宮田八郎さん=当時(52)=が北アの雄大な自然を撮り残した山岳映像「光の五線譜」の上映会にも多くの来場があった。

 フォーラムは8回目。小学生の子どもら家族4人で来場した主婦樋渡(ひわたし)まりさん(35)は1月に松本市に引っ越してきたばかりといい「子どもたちが山の魅力に興味を持つきっかけになってくれれば」と話していた。

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