トマトの国に来店する常連客ら

トマトの国に来店する常連客ら

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温泉宿泊施設「トマトの国」再出発 栄村有志が出資の組合

信濃毎日新聞(2019年4月2日)

 栄村の村民有志が出資して設立した企業組合「ぬくもり」は1日、村北信の温泉宿泊施設「トマトの国」の営業を始めた。施設の指定管理者だった村出資の一般財団法人・村振興公社は経営悪化で3月31日に解散し、トマトの国は同企業組合が新たな運営の担い手となった。村内外の常連客らが早速訪れ、施設がにぎわうよう期待していた。

 1日は入浴料を無料にし、常連客らが来店すると、スタッフは「いらっしゃいませ」と笑顔で迎えた。村白鳥出身で現在は新潟県津南町に住む農業、久保田晋介さん(83)は妻と訪れた。15年ほど前から入浴しており、農作業後の汗を流したり、湯に漬かり常連客同士で世間話をしたりするのが楽しいという。「経営は大変かもしれないが、気軽に入れる風呂としてずっと続いてほしい。毎日利用して支えたい」と話した。

 ぬくもり代表理事の関谷聰さん(65)は「まずは営業を始められ、うれしい。地域の住民や利用者が集える場所にしたい」と抱負を話した。

 営業時間は午前11時半〜午後8時で、食堂は午前11時半〜午後2時。入浴料は中学生以上の大人が500円、小学生が300円。宿泊料金は8千円。年間券も発行し、18歳以上の村民は2万円だ。

 振興公社は村内四つの温泉宿泊施設を指定管理していたが、解散に伴い村は新たな指定管理者を公募。北野天満温泉は飯栄建設協同組合(栄村)が1日から営業を始めた。雄川閣を管理運営するヤドロク(山ノ内町)は7月から営業する予定で、のよさの里は村が直営するが、営業再開時期は未定。

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