明治天皇が作った和歌のかるたが並ぶ企画展

明治天皇が作った和歌のかるたが並ぶ企画展

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明治天皇・昭和天皇 ゆかりのかるた展示 須坂の田中本家博物館

信濃毎日新聞(2019年5月3日)

 須坂市穀町の田中本家博物館は皇位継承を記念し、天皇をテーマとしたかるたの企画展を開いている。明治天皇が詠んだ和歌100首を集めた「明治天皇御製かるた」と、昭和天皇が皇太子時代に欧州を訪問した記念に作られた「東宮殿下御渡欧記念カルタ」の2種類。ともに江戸時代の豪商だった田中家に伝わる館の所蔵品だ。

 同館によると、和歌の名手だった明治天皇は生涯に約10万首を詠んだ。御製かるたは亡くなった後の1912(大正元)年に作られ、絵はモダンデザインの先駆者とされる杉浦非水が描いた。読み札と絵札は計100組。「親も子もしたしみかはし家のうち賑(にぎ)はへるこそ楽しかりけれ」との札には、かるた遊びの様子が描かれている。

 昭和天皇は皇太子だった21年、半年にわたって欧州各国を巡った。記念カルタには「ルビーデ飾ル仏蘭西(フランス)」「嬉(よろこ)ビ迎フ白耳義(ベルギ)人」といった札があり、遊びながら欧州旅行を追体験できる。田中新十郎館長は「人々の生活に天皇陛下の存在が深く根付いていたことがうかがえる」と話した。

 同館が所蔵する明治から昭和までのカードゲームやボードゲームなども並べている。7月8日までで、5月8日と毎週火曜日は休み。小学生250円、中高生350円、大人900円。問い合わせは同館(電話026・248・8008)へ。

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