二の丸御殿跡に会場を移して行った薪能

二の丸御殿跡に会場を移して行った薪能

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見上げれば松本城、幽玄な舞 二の丸御殿跡で薪能

信濃毎日新聞(2019年8月9日)

 松本市の松本城公園で8日夜、恒例の薪能があった。これまで本丸庭園で開催してきたが、パリのノートルダム寺院が燃えた4月の大火災を受け、国宝の天守から離れた二の丸御殿跡に会場を移した。天守を背にした舞台で繰り広げられる幽玄な世界を集まった約1千人が楽しんだ。

 市と市教育委員会が主催し、38回目。午後7時半すぎに薪に火を掲げる神事が行われると、辺りが幻想的な雰囲気に包まれた。

 重要無形文化財保持者の観世流・坂井音重(おとしげ)さんらが出演した。能「融(くつろぎ)」は「源氏物語」の主人公、光源氏のモデルとなった平安初期の左大臣源融(みなもとのとおる)が風流を楽しんだ京都の六条河原院が舞台。六条河原院が荒れ果ててしまったことを嘆き、亡霊となって舞う源融を坂井さんが演じた。

 薪能に毎年訪れているという塚原兼元さん(91)=麻績村=は「この演目を見るのが楽しみだった。よく演じてもらっている」と話していた。

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