長芋の県内最大の産地として知られる山形村で秋の収穫が最盛期を迎えている。松本ハイランド農協(本所・松本市)によると、今年の長芋は小ぶりだが甘みや粘りが強い。13日も農家たちが専用の機械と棒を使って地中から立派に育った長芋を掘り出した。
同農協によると、今年は雨が多く生育が心配されたが、味に加えて形も良いという。収穫は年末ごろまで続き、農協を通じて県内と山梨県を中心に近畿や北陸などにも出荷される。
同村の農家百瀬伝治さん(65)もこの日、村内の約40アールの畑で収穫。専用の機械でうねを掘ると、ステンレスの棒で周囲の土を払い、一本一本丁寧に抜き取っていた。
長芋は地中で育つため生育の状況が分からず、収穫まで期待と不安が入り交じるという百瀬さん。立派な長芋が姿を現した時の喜びはひとしおで「すくすく育った。たくさん長芋を食べて栄養を付けてほしい」と話していた。