県内の山で新年を迎える登山者が、相次いで入山している。北アルプスの玄関口、上高地(松本市安曇)では30日、雪の中を大きなリュックを背負った人たちが河童橋のたもとを通り過ぎていった。年末年始は好天が見込めないため、慎重に行動するという人が目立った。
兵庫県丹波市の遠藤寛之さん(35)ら2人は同日、梓川上流の横尾にテントを張り、蝶ケ岳で初日の出を拝む予定で訪れた。だが、遠藤さんは「登るかどうかはもう少し天気を見て決める。無理せず楽しく過ごしたい」と話した。
同日午前の上高地の積雪は15センチほど。スノーシューで一帯を散策する人もいた。28日に上高地入り口の釜トンネル前に設けられた冬山登山相談所によると、散策の人も含めて28、29日は計238人、30日は昼までに90人余が入山。昨年末より多いという。