福井県の福井市と鯖江市にまたがる文殊山の山頂付近でオウレンの花が見頃を迎えている。白くてかれんな花が登山者の目を楽しませている。
オウレンはキンポウゲ科の多年草。根茎に薬効があることから漢方薬として重用されるほか、草木染にも用いられる。
山の麓、福井市大村町の楞厳(りょうごん)寺の徳毛祐彦住職(73)によると、暖冬で例年より1カ月ほど早く咲き始めたという。山頂の「大文殊」の斜面には10センチほどに伸びたオウレンが競い合うように花を咲かせている。週1回ペースで文殊山に登る女性(71)=越前市=は「オウレンが咲いているのを見ると文殊山にも春が来たと感じる」と笑顔を見せていた。