涸沢に向かう急坂で大きな石を動かして足を運びやすくする山口さん(左)

涸沢に向かう急坂で大きな石を動かして足を運びやすくする山口さん(左)

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雨で傷んだ登山道 修繕 北ア・涸沢の山小屋従業員ら

信濃毎日新聞(2020年7月26日)

 松本市の北アルプス・上高地から涸沢への登山道に、長雨による損傷が目立っている。川の増水で数十メートルにわたって流失した区間もあり、涸沢で営業する涸沢ヒュッテと涸沢小屋の若手従業員ら計5人が25日、共同で修繕した。

 現場は、横尾から涸沢方面へ300メートルほど進んだ所。横尾谷が増水して危険なため今月中旬に迂回(うかい)路を設けたが、この2日ほどで本来の道は完全に流失した。迂回路の登り口の沢に丸太を渡してあったが、涸沢ヒュッテ社長の山口孝さん(72)が滑りやすいと懸念し、修繕することにした。

 山口さんらは丸太に滑り止めの刻みを入れ、石を並べ直して歩きやすくした。県山岳遭難防止対策協会夏山常駐パトロール隊北ア南部地区の吉田英樹隊長(65)も応援に入り、涸沢小屋の従業員2人と流失した登山道の脇に新たなルートを設けた。

 山口さんは下山途中でも浮き石を安定させたり、石段の段差を小さくして歩きやすくしたりした。大きな石を手で動かしながら、「涸沢へ登ったり、下りたりするたびに修繕が必要な場所が目につく。登山道の安全確保も山小屋の務め」と話していた。

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