花豆のジャムとヤギのミルクのジェラートをトッピングしたトーストを持つ藤江さん。乗鞍の食材をふんだんに使ったメニューの開発に力を入れている

花豆のジャムとヤギのミルクのジェラートをトッピングしたトーストを持つ藤江さん。乗鞍の食材をふんだんに使ったメニューの開発に力を入れている

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乗鞍の恵み、あなたへ 地元カフェ、地域の食材ふんだんに

信濃毎日新聞(2020年8月7日)

 松本市安曇の乗鞍観光センターのカフェ「GiFTNORiKURA(ギフトのりくら)」が、乗鞍高原や周辺地域の食材を使ったメニューの開発に力を入れている。5年前に横浜市から移住し、昨年7月にカフェを開業した藤江佑馬さん(37)が「高原の自然の魅力は訪れればすぐに分かるが、地元を代表するメニューが少ない」と考え、アイデアを練り始めた。食材のギフトセットの販売も始め、食を目当てに乗鞍を目指す観光客を増やしたい考えだ。

 北アルプス乗鞍岳(3026メートル)への登山バス発着所にある観光センター併設のカフェは、かつて農産加工品などを販売していた空き店舗を活用。乗鞍産の花豆やイチゴのジャムを使ったトースト、松本市奈川産のブルーベリーのスムージーなどを用意した。お薦めのジェラートは、臭みが少ない乗鞍産のヤギのミルクなどから作った。

 藤江さんは千葉県佐倉市出身。学生時代に沢渡(さわんど)(松本市安曇)の温泉宿でアルバイトしたことがきっかけで乗鞍高原の雄大さに魅了された。会社勤めを経て乗鞍に移住し、地元の高齢夫妻から温泉旅館を引き継いでゲストハウスを開業。ゲストハウスとカフェの従業員も藤江さんと同じく移住者だ。

 「特徴のあるカフェがあれば、そこを目指して来る客がいるはず」と藤江さん。食品は無添加にこだわり、環境保護を意識して、できるだけごみを出さないよう木製の器を使ったり、ジェラートのワッフルコーンを手作りしたりと工夫を重ねている。

 店名の「GiFT」には、「乗鞍の恵みを届けたい」という思いを込めた。「乗鞍の店や事業を動かすハブ(拠点)にしていけたらいい」と張り切っている。

 今季は10月末まで営業。原則として木曜は休み。

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