松本市が同市安曇の北アルプス上高地で進めていた光回線の整備が完了し、明神や徳沢、横尾で今夏から公衆無線LAN「Wi―Fi(ワイファイ)」が使えるようになった。光回線を横尾まで整備した。観光客や登山者らが無料で利用できる。気象や災害情報を入手しやすくなることから、市や山小屋関係者は防災につなげたいとしている。
市情報政策課によると、NTT東日本が河童橋付近まで整備していた光回線を横尾まで延ばした。穂高神社奥宮、明神館、徳沢園、横尾山荘近くの屋外でWi―Fiが使える。総事業費は808万円。
横尾山荘はこれまで衛星回線を使用しており、大量のデータのやりとりは難しかった。社長の山田直さん(58)は、横尾は槍・穂高連峰への登山の拠点で大勢の登山者が利用するとし「利便性だけでなく安全対策の向上、減災につながる」と期待している。