木曽地域で対外的に紹介できるサイクリングコースづくりが進んでいる。これまであまり注目されてこなかった分野だが「木曽は自転車も楽しめる」として、6町村ごとにお薦めコースを設ける考え。県木曽地域振興局と県木曽建設事務所は20日、「木曽路サイクリングルート現地検討会」を木祖村で開いた。
この日走ったコースは、同村小木曽のこだまの森から味噌川ダム湖最上流部までを往復する約19キロ。木曽郡内の観光関係者13人が、特産の白菜畑や冠雪した中央アルプスなどを眺めながら約2時間、自転車で走り、実際に楽しめるかや危険性がないかといった点を確認した。
サイクリングルートの検討は、県などでつくる「ジャパンアルプスサイクリングプロジェクト」が昨年、県内を周遊するサイクリングコースを公表したのを受けて始めた。旧中山道の街道や木曽町の開田高原など比較的平たんでサイクリングに適した箇所があるとし、自転車を木曽観光に生かそうと考えている。
木曽地域振興局などは11月半ばにかけて6町村のコース案全ての検討会を終え、参加者が意見を交わす機会を設ける。ここで出された意見を踏まえてコースを設定し、PRを始めるとしている。
この日電動アシスト付き自転車で参加した木曽観光連盟職員の大日方直博さん(50)は「適度な上り下りがあり、楽しいコースだった。ガイドツアーを生み出せる可能性を感じた」と話していた。