うっすらと冠雪した山を望む飯山市の畑で大きく育った野沢菜の収穫作業が最盛期を迎えている。今月下旬まで続く見込みで、野沢菜漬けが食卓に上る本格的な冬が北信濃に近づいている。
同市野坂田で約25アール栽培する農家の湯本清文さん(72)、伸子さん(67)夫妻は10日、朝から作業。伸子さんが刈り取り、清文さんが束ねて縛っていた。10月下旬から始めたが「雪が降るまでに終わらせたい」と、1日500キロほど収穫する。今季は長雨の影響で、例年9月上旬に行う種まきが1週間ほどずれ込んだ。雪が積もってからの収穫になるかと気をもんだが、順調に育ち収穫を迎えた。
収穫した野沢菜は農協に出荷するほか、自家用に25キロほどを漬ける。清文さんは「冬場は農作業ができないから、こたつに入って野沢菜を食べるのが楽しみ」と、伸子さんとともに笑顔で話した。