戦国武将の武田信玄が情報伝達として使ったのろしを再現する「武田信玄狼煙(のろし)リレー」が22日、諏訪地方の城跡など7カ所であった。毎年恒例だが、今年は新型コロナウイルス対策で人数を制限。リレー形式ではなく、正午に全箇所で同時にのろしを上げて当時の雰囲気を味わった。
下諏訪町の諏訪湖を見下ろす高台にある桜ケ城跡では15人ほどが集まった。ドラム缶に火の粉の飛散を防ぐためのトタン板を巻き付け、中の角材に点火して待機。正午に水でぬらした杉の葉をドラム缶に入れると、白い煙がもくもくと立ち上がった。
武田信玄狼煙会諏訪支部の主催で13回目。家族で見学した下諏訪南小2年の小川奎(ふみ)さん(8)は「アニメで知っていたが見るのは初めて。すごいと思った」。桜ケ城跡を担当した同支部の山田一夫さん(76)=下諏訪町=は「遠巻きにのろしが上がるのが見えた。今年も無事に完了できてよかった」と話していた。