昨年末から最低気温が氷点下の日が続く諏訪湖で10日朝、広範囲で結氷しているのが今季初めて確認された。湖面を覆った氷が割れてせり上がる御神渡(おみわた)りの観測を続ける八剣神社(諏訪市)の宮坂清宮司(70)は、「次に寒気が来れば全面結氷も期待できる」と話した。
宮坂宮司らが観測を続ける諏訪市の地点は午前6時半ごろ、湖岸から沖に向かって約30メートル結氷しているのが確認された。水温は0・1度ほど。氏子総代らは「こおりよき」と呼んでいるおのを使い、氷を切り出して厚さを計測すると1~2センチほどだった。長野地方気象台によると、同日朝の諏訪の最低気温は氷点下6・4度。氷点下は16日連続。
おのを使った氷の切り出しは、直近で御神渡りが出現した2018年以来。宮司らと観測を続ける監視総代の藤森雅史さん(63)は「(おのを)今後も使う機会が増えれば」と話した。
この日は、諏訪地方で宿泊施設などを運営する諏訪湖リゾート(諏訪市)が「御神渡り観測体験プラン」を開始。山梨県北杜市から訪れた宿泊客が観測の様子を見守り、御神渡りなどについて解説を受けた。