コハクチョウの飛来数を数える白田さん=27日午前6時58分、岡谷市の横河川河口

コハクチョウの飛来数を数える白田さん=27日午前6時58分、岡谷市の横河川河口

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諏訪湖、にぎやかな冬 コハクチョウ5季ぶり100羽超

信濃毎日新聞(2021年1月29日)

 諏訪湖に飛来するコハクチョウが今冬、5季ぶりに100羽を超えた。昨シーズンは10羽にとどまったこともあり、観察を続ける諏訪湖白鳥の会の関係者は「冬の諏訪湖らしい景色」と歓迎。日本海側の越冬地が大雪となり、餌を探せなくなったために南に移動してきたとみられる。豪雪だった2005~06年シーズンは656羽が飛来した。

 「コー、コー」。27日早朝、下諏訪町境に近い岡谷市の諏訪湖畔に、夜明けとともにコハクチョウの鳴き声が響き渡った。同会の会員3人が湖に近づき、カウンターを片手に「1、2、3...」と慣れた手つきで数を数え、くちばしが黒いアメリカコハクチョウも含めて約70羽を確認した。22日には今季最多の107羽を数えることができた。

 100羽を超えるのは2015~16年シーズン以来。白田正夫会長(74)=下諏訪町=は「コハクチョウは諏訪湖の冬の風物詩。これだけ多く飛来していると、コハクチョウを見に来る人も楽しめるはず」とうれしそうだ。

 コハクチョウの姿を眺めようと湖畔を訪れた市内の男性(70)は「諏訪湖を忘れずに毎年訪れてくれるのがうれしい」。写真に収めた同市の大滝政子さん(82)も「今年はにぎやか」と笑顔を見せた。

 市観光協会は今季のコハクチョウの多さに着目。21日、写真共有アプリ「インスタグラム」の機能を活用し、コハクチョウの様子を動画で生中継した。新型コロナウイルスの感染拡大で遠出がしにくい人にも冬の諏訪湖を楽しんでもらいたいと動画は中継後も配信を続け、視聴回数は500回を超えている。

 諏訪湖白鳥の会は、ケガをしていたり、弱っていたりする個体がいないかも確認し、諏訪湖にはコハクチョウの餌があまり豊富ではないとして餌やりもしている。同会によると、2月いっぱいは諏訪湖でコハクチョウの姿を楽しめそうだという。

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