山田さんの竹人形作品が並ぶ常設展=福井県あわら市セントピアあわら

山田さんの竹人形作品が並ぶ常設展=福井県あわら市セントピアあわら

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竹人形職人の作品を常設展示 福井・セントピアあわら

福井新聞(2021年8月6日)

 福井県あわら市の金津創作の森で工房「創竹」を営む竹人形職人、山田信雄さんの作品が同市セントピアあわらに展示されている。自身初の常設展示で、代表作14点を披露。35年間磨いてきた技術の粋に触れることができる。

 山田さんは施設内に、おおい町出身の直木賞作家、故水上勉さんの芦原温泉を舞台にした小説「越前竹人形」関連の資料を紹介するコーナーを約10年前に開設。隣のブースで、これまで山田さんの教室生の竹人形作品を展示してきた。

 北陸新幹線県内延伸を控え、施設の展示充実に加え「水上文学の恩恵を受け育ててもらった竹人形をPRしたい」との思いから、自身の作品を展示することにした。

 ブースには、越前竹人形の舞台でも使われた「花魁(おいらん)」をはじめ、浄土真宗中興の祖・蓮如上人、平安時代の伝説の盗賊、熊坂長範などが並ぶ。どれも繊細な手作業の温かみのある作風で「竹が持つ本来の形のおもしろさを生かしている」という。今後は季節ごとに作品を入れ替える。山田さんは「水上先生の作品、竹人形の魅力を発信することで、文学の薫りがする芦原温泉街にしたい」と話している。

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