妖怪図の説明をする堀込館長

妖怪図の説明をする堀込館長

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晩年の高井鴻山、北斎ら旧友重ね描く妖怪 小布施で作品展

信濃毎日新聞(2021年8月17日)

 小布施町の豪農商、高井鴻山(こうざん)(1806~83年)の書画などを所蔵する小布施町の高井鴻山記念館は、妖怪をモチーフにした鴻山の作品展「大妖怪画展」を開いている。同館や個人が所蔵する鴻山が晩年に描き続けた妖怪画20点を展示している。

 「群舞妖怪図」は、1968(昭和43)年に信濃美術館(現県立美術館)で展示して以来、53年ぶりの公開。色彩豊かな衣服を着た妖怪が、優雅に踊りながら天から舞い降りている。同館によると、鴻山の描く妖怪は人を脅かすような不気味な妖怪ではなく、酒を飲み、囲碁を打つなど、人と変わらない様子の妖怪が描かれている。

 鴻山は京都や江戸に遊学していたことから文化人との交流があった。葛飾北斎を同町に招いて師事し、自身も多くの作品を残した。同館の堀込明紀館長は「鴻山は妖怪に北斎ら旧友の面影を重ねて描いていると思う。鴻山の友を思う気持ちを感じてほしい」。

 9月15日まで。午前9時~午後5時。大人300円、高校生150円(中学生以下無料)。問い合わせは同館(電話026・247・4049)へ。

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