長和町大門の山あいにある大茂沢川の「不動滝」は、辺りの葉が黄や赤に色づき、錦秋を迎えている。岩場には落ち葉が降り積もる。滝つぼの水面に目をやると、流れゆく落ち葉が華やかな模様を描いていた。
不動滝は落差16メートルほど。滝つぼ近くに小さな不動明王が祭られたことが名の由来だ。底に葉が沈む滝つぼに手を入れると、震えるほど冷たかった。時折強い風が吹くと、色づいた葉が枝を離れて空に舞っていた。
2019年の台風19号の影響で滝までの道が通行止めだったが、3月に開通した。町観光協会事務局の田中有花子さん(27)は「四季折々の表情を楽しむことができる滝。間近で見るととても大きく、気持ちが落ち着きます」。厳寒期には全面結氷する年もある。