諏訪郡下諏訪町の諏訪大社下社秋宮で5日、神楽殿の「大注連縄(おおしめなわ)」を新調する作業があった。下社の氏子でつくる諏訪大社大注連縄奉献会などの約50人が参加。御柱祭の前年にだけ新調する習わしで、氏子らは7年目に一度巡ってくる来春の大祭に向けて機運を高めた。
10月から作ってきた重さ400キロの綱2本を境内に運び込み、クレーンも投入してより合わせた。完成した大注連縄は長さ7・5メートル、最も太い部分が直径140センチ、重さ800キロ。日没に差し掛かるころにクレーンを使って神楽殿に取り付けられ、この日の作業は10時間に及んだ。
観光で秋宮を訪れ、作業を目の当たりにした栃木県真岡市の五味渕博幸さん(53)は「まさかクレーンを使って作るとは」と大きさに圧倒された様子。奉献会の阪本正人会長(72)は「大注連縄の掛け替えは御柱祭へのプロローグ。新型コロナに負けないように熱い気持ちで作業した。立派な出来栄えで満足」と話していた。