八ケ岳連峰の夏山シーズンの訪れを告げる開山祭が５日、阿弥陀岳（２８０５メートル）山頂であった。諏訪郡原村観光連盟が新型コロナウイルス対策で参加者を絞って開催。２０人余が登山者の安全を願うとともに、遭難犠牲者の供養をした。

　参加者は原村側の登山口を午前６時ごろ出発し、４時間ほどかけて山頂に到着。雲の合間からは主峰赤岳（２８９９メートル）などを見渡すことができた。諏訪地区山岳遭難防止対策協会救助隊の北原貴穂さん（４６）は「近年は日帰りで無理な日程を組んで登る人も多いので、余裕を持った山登りをしてほしい」と話した。

　５日は松本市安曇の北アルプス上高地で日本アルプスを世界に紹介した英国人宣教師ウォルター・ウェストン（１８６１～１９４０年）をしのぶウェストン祭もあった。過去２年は参加者を県内に限定したり、日程を減らしたりしてきたが、３年ぶりの通常開催となった。