植物由来の食材のみで作っているランチメニュー

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完全菜食主義「ビーガン」の料理店が飯田市千代にオープン 地方でもニーズに応えたい

信濃毎日新聞(2022年12月7日)

■大豆やナッツを使ったカツレツ、生クリーム使わないカルボナーラ...

 自然食品などを販売する飯田市上郷飯沼の「てくてく」は、肉や卵、乳製品など動物由来の食材を使わない「ビーガン料理」を提供するレストラン「つきのいえ」を同市千代にオープンした。近年、ビーガン(完全菜食主義)への関心や健康志向が高まる中、そうした要望に地方でも応えられる飲食店として開業。有機野菜などを販売してきたノウハウを生かし、「人にも環境にも優しい店づくり」を目指している。

 てくてくは来年で設立30年。社長の阿部秀信さん(64)は長年、店で扱う野菜などを使った料理を提供する飲食店を開きたい―と希望していた。阿部さんが農村での暮らしに憧れていたことから2年前、里山が広がる千代地区に土地を購入。自然豊かな地域で拠点となるような店を開こうと、昨年から準備してきた。

 ビーガンは日本ではなじみが薄かったが、近年は若い世代を中心に支持が広がる。「有機、無農薬野菜、植物性食品など手に入るチャンネルが増え、ようやくビーガンなどが定着し始めた」と阿部さん。動物性由来の食材を一切使わず、地元産の野菜を生かした料理を提供していく方針を決めた。

 提供するメニューは、肉の代わりに大豆やナッツを使ったカツレツ、キノコをムース状にした前菜、豆乳を使ったキッシュ(パイ生地の料理)、生クリームを使わないカルボナーラなど。ビーガン料理を手がけた経験のあるシェフが腕を振るう。

 2階建ての店舗を新築し、11月中旬にオープン。太陽光パネルや雨水タンクを設置し、環境にも配慮した。夫婦で来店した地元の和泉孝治さん(65)は「ビーガン料理は初めてだが、どれもおいしく満足感がある。健康にも良さそうだ」と喜んでいた。

 今後、料理教室の開催も予定しており、阿部さんは「千代からビーガンの可能性を発信していきたい」と意気込んでいる。当面は完全予約制で、営業は午前11時~午後3時。火、水曜定休。問い合わせは同店(電話0265・49・0508)へ。

詳細情報

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信濃毎日新聞デジタル https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2022120700104
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