飯山仏壇事業協同組合(飯山市)は15日、東京都内で始まった大規模見本市で、故人の遺品を収める新商品「命の器」をお披露目した。ハスの花を模した独特のデザインで、飯山特産の伝統的工芸品「飯山仏壇」の技術を駆使。仏壇需要の減少傾向を受け、新たな市場を開拓して伝統技能の継承に役立てる。
新商品は直径12センチ、高さ11センチ。漆塗りで仕上げた朱色の4枚の「花弁」を開くと、中に金箔(きんぱく)張りの円筒形の容器があり、故人の愛用品や写真を記録したメモリーカードを入れられる。人生の終わりに備える「終活」の一つとして、購入を検討してもらう。価格は税込み55万円。
同日から3日間の日程で始まった「東京インターナショナル・ギフト・ショー」で発表した。組合の明石洋一理事長(55)は「亡くなった方の個性や生き方、思い出を家族に残すための商品にしたい」と話している。